漢方でむくみケア2025年06月10日
むくみの原因は?

じめじめした季節やお酒を飲みすぎた翌日は、むくみが気になったりしませんか?
むくみは、東洋医学では「水腫(すいしゅ)」と言います。
血管外の細胞の液体が顔や四肢、腹などに蓄積した状態です。
むくみの原因は、
運動不足や冷え、睡眠不足、お酒の飲みすぎ、ホルモンバランスの乱れ、加齢による筋力低下など様々です。
むくみの3タイプの紹介
今回は東洋医学における五臓のうち3つの臓(脾、腎、肺)とそれに伴うむくみのタイプを紹介します。
①脾性浮腫⇒胃が弱い方・お酒を飲み過ぎた時に多い
「脾」は飲食物の吸収する役割があります。
脾の調子が悪かったり、水分の過剰摂取をすると、水分が脾胃に停滞し、吸収が妨げられて浮腫になります。
②腎性浮腫⇒年配の方や尿の出が悪い方に多い
「腎」は全身の水分代謝を支配しています。
腎が衰えると水分の循環や排泄が悪くなり浮腫になります。
③肺性浮腫⇒雨の日や蒸し暑い日にむくみやすい方に多い
「肺」は水分を体表および全身に散布する働きがあります。
風熱(湿気)や風寒(風邪:ふうじゃ)が皮膚へ蒸気や汗を出したり、腎臓に水を集める作用を阻害するので浮腫になります。
タイプ別むくみに効く漢方薬
3つのタイプ別に使われる漢方を紹介します。
①脾性浮腫
⇒胃苓湯:お腹を下しやすく、口が渇く方
②腎性浮腫
⇒牛車腎気丸:疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿トラブルの気になる方
③肺性浮腫
⇒防己黄耆湯:汗をかきやすく、疲れやすくて足がむくみやすい方
むくみの改善法とむくみに関連する食べ物
むくみの改善法として、運動やストレッチをして筋肉を動かし、血流の循環を良くしたり、汗をかいて体外に水分を出すのがよいです。リンパマッサージもおすすめです。
むくんでいる部分に温めたタオルを当てる、入浴するなどの方法もあります。
またむくみに良いツボとして
足首の「三陰交」、足裏の「湧泉」があります。
他にむくみに良い食べ物をいくつか紹介します。
大豆:脾を労わり、体内の余分な水を出します。
とうもろこし:利尿作用があります。特に乾燥させたとうもろこしのひげはお茶として飲むと効果が期待できます。
ネギ:体を温めて、血行を良くし、むくみの改善にもつながります。
逆にむくみやすくなってしまう食べ物としては、砂糖を多く含んだお菓子や脂っこいものなどです。
これらの摂りすぎには注意しましょう。
対策として、甘い物を食べる前に桑の葉の入った青汁を飲むこともおすすめです。