その女性の不調、 “血の巡り”から考えてみま せんか?part12026年09月23日
― 西洋医学と東洋医学、それぞれの女性疾患の見方 ―
今年1月のコラムでは、東洋医学における「血(けつ)」についてお話ししました。
東洋医学では、「血」は単に血液そのものを指すのではなく、身体を養い、全身に栄養を届ける大切なものとして考えます。
そして、血の状態にもさまざまなタイプがあり、
血が不足している「血虚(けっきょ)」、
血の巡りが滞っている「瘀血(おけつ)」
など、身体の状態によって、現れやすい症状も異なります。
前回は「血にはどのような状態があるのか」というお話でしたが、今回はそこかもう一歩進んで、
「女性の不調と血の巡りには、どのような関係があるのか?」
という視点から考えてみたいと思います。]
西洋医学で見る「女性の不調」
女性の身体は、月経やホルモンの変化によって、さまざまな影響を受けます。
たとえば、
・月経痛が強い
・経血量が多い
・経血に塊がある
・月経前になると体調が崩れる
・下腹部の痛みが続く
・月経周期が乱れる
・不正出血がある
・性交痛がある
といった症状です。
こうした症状の背景には、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症、月経困難症、月経過多、PMS(月経前症候群)など、さまざまな婦人科疾患・症状が関係している場合があります。
また、月経不順や排卵の異常がある場合には、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などが関係していることもあります。
西洋医学では、こうした症状がある場合、ホルモンの状態や子宮・卵巣などにどのような変化が起きているのかを検査し、原因となる疾患がないかを確認します。
つまり西洋医学では、
「身体のどこに、どのような変化が起きているのか」
を具体的に捉えていきます。
強い月経痛や月経の異常、不正出血、長引く下腹部痛などがある場合には、「体質だから」「昔からだから」と我慢せず、婦人科で原因を確認することも大切です。
東洋医学では「なぜその状態になったのか」を考える
一方、東洋医学では、病名だけではなく、
「なぜ、その人にその症状が起きているのか」
という視点を大切にします。
そこで重要になるのが、前回お話しした「血」です。
特に女性の身体では、月経によって毎月「血」と関わるため、血の状態は身体の変化を考えるうえで重要な要素のひとつとなります。
その中でも、今回注目したいのが「瘀血」です。
「瘀血」ってどんな状態?
東洋医学でいう「瘀血」は、血の巡りがスムーズではない状態を表す考え方のひとつです。
女性の場合、瘀血の状態では、
・月経痛が強い
・経血に塊がある
・経血の色が暗い、黒っぽい
・月経時に下腹部が刺すように痛む
・月経前後に頭痛や肩こりが強くなる
・冷えを感じる
・手足が冷えやすい
・肩や首がこりやすい
・頭痛が起こりやすい
・肌のくすみや目の下のクマが気になる
・あざができやすい
などの状態がみられることがあります。
ただし、これらの症状があるからといって、必ずしも「瘀血」であるとは限りません。
東洋医学では、月経の状態だけでなく、舌や脈、お腹の状態、冷えや疲れ、睡眠、食事、ストレスなども含めて、身体全体を見ながら判断していきます。

