1830年創業 和薬・漢方 本草閣 名古屋鶴舞

夏の不調は、お腹の冷えから2025年07月19日

一年で「一番お腹が冷えるの」は、夏!?

今年も暑い夏が、訪れます。あまりの暑さに、冷たいものが欲しくなる季節ですよね。
暑さでの不調も多いですが、実は、「お腹の冷え」に悩む方が、一年で一番多い季節でもあります。

 

その理由は、

冷たいもののとりすぎだけではなく、「夏の体の変化」にあります。

 

今回は、その体の仕組みを踏まえて、漢方と日常の食事で、お腹の冷えを改善する方法を紹介します。

漢方で考える、夏のお腹の冷え

漢方では、陰と陽のバランスを大切にします。

 

夏は、みなさんのイメージ通り「陽の気」がとても強くなります。そして、体にも陽の気が多く入り込む季節です。

そうすると、体の中は、陰と陽のバランスが崩れやすくなるので、調整する必要があります。

 

 

陽気が多くなりすぎると、熱こもりや熱中症などになり、体は不調を起こしてしまうからです。
そのために、体は熱を”外に”追い出そうとします。その一つが汗をかくことです。
このように、体は季節に合わせて、上手にバランスをとっているのですね。

 

ただ、熱を外に多く追い出すことで、体の中心は、陽気が減りやすい状態にもなるのです。これが、夏のお腹の冷えに繋がります。

 

もともと体力があり、熱をしっかり作れる体質の方は問題ないのですが、冷えやすい・体が弱い方は要注意です。
熱が不足しやすい状態の時に、冷たいジュースやお酒、アイス、生の夏野菜・果物を多くとりいれてしまうと、体の芯から冷え切り、体調不良につながります。

 

特に影響を受けるのが、「胃腸」です。
冷えることで、胃腸自体の働きが弱くなり、本来の消化機能・腸の働きが落ちてしまいます。その結果、胃もたれ・下痢・便秘・腹痛・食欲低下などにつながります。

お腹を温める漢方薬

漢方では、「冷えは万病のもと」

特に、

胃腸は食事を消化・吸収して、身体をつくる要。胃腸の冷えは、大至急解決したいところです。

 

そこで大活躍してくれるのが漢方薬。
漢方には、西洋医学にはない
「温める」
という概念があります。

今回は、特に、お腹をしっかり温める漢方薬をご紹介しますね。

 

 

①補中益気湯

胃腸を温めながら元気にする漢方薬の代表処方です。

生姜で胃腸を温め、高麗人参で胃腸を元気にしてくれます。

疲れやすい方、夏バテしやすい方にもおすすめです。

 

②人参湯

お腹をしっかり温める、乾姜が入る漢方薬です。
乾姜は、生姜をさらに、何度も蒸して乾燥させることで、生姜の温めパワーが格段に上がります。お腹が冷えて元気がなく、さらに、下痢しやすい、さらさらの唾液が多い、胸苦しいなどの症状がある方にお勧めです。

 

③安中散

こちらは、お腹を温める蜀椒(しょくしょう)がはいります。うなぎにかける山椒に少し手を加えたものです。
そして、生姜の仲間の良姜(りょうきょう)や、痛みを緩和してくれる、延胡索(えんごさく)、茴香(ういきょう)が入ります。
冷えによる腹痛や、ストレスを感じた時の痛みにも大活躍です。

 

他にも、温める漢方薬はたくさんあります。

合う漢方は人それぞれ異なります。お気軽にお問い合わせください。

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冷たいものを摂り過ぎない体に、調整

お腹の冷えが強い方は、もちろん漢方に頼ることをお勧めしますが、漢方薬を飲んでいても、生活習慣が乱れていると回復に時間がかかるのも事実です。

生活習慣で整えたいポイントは

●熱を作り、全身に回せる体
●冷たい物をとりすぎない体

にしていくこと。

 

そのためには、日々の生活が大切です。
ここでは、日常でできる対策をお伝えします。

 

①熱を作り全身に回すために・・・

熱をつくるためには、体力が必要です。そのためには生活の基本、睡眠・休息・栄養を摂る、日常の服装がとっても大切になります。

【睡眠】

夏は暑さもあり、睡眠の質が落ちがち。寝具は汗がこもりづらい素材にする、冷房をつけながら、自身のちょうどいい加減を調整する(冷房+掛け布団など)こともおすすめです。

 

【休息】

最近の夏は暑さがつよく、日常生活を送っているだけでも、バテてしまいますよね。15分ほどのお昼寝をすることもおすすめです。

 

【栄養吸収をUPする食べ方】

体力をつけるのならば、食事からの栄養が身にならなければいけません。そのためには、お食事をしっかり消化し、吸収することが大切です。消化を助ける漢方もありますが、基本は、よく噛む事。1口で30回を目標にかんでみましょう。一口入れるたびに、箸を置くと、一呼吸おいてゆっくり噛むことが出来ますよ。

 

【服装で変わる血流

締め付けた服装では、熱が全身に回らず、冷えやすくなります。体がリラックスできるようなゆったりした服装がおすすめです。特に、下着で締め付けてしまう方も多くいますので、要注意です。

 

②冷たい物をとりすぎない体に
【冷たいものについ手がのびる方は】

暑いために、冷たいものを飲みたいこともありますよね。この原因は、体に余分な熱がこもりすぎていることで、余計に冷たい物を欲しているからです。特に、口が渇きやすい、舌の苔が黄色い方は、その傾向が強くあります。その場合は、食材などで、熱こもりを解消してあげることがおすすめです。

●おすすめは夏の食材や青い葉物
夏の食材や緑の濃い葉物野菜は、熱を冷ましてくれる役割があります。トマト、ナス、きゅうり、ピーマン、スイカ、小松菜など積極的に食べてみて下さいね。特に、熱が強い方は、可能なものは、生で食べることがおすすめです。

 

ただ、どの食材も、冷蔵庫にキンキンに冷やし過ぎたものは体の負担になりますので、気を付けましょう。

 

 

【身体の冷えが強いと感じる方】

これらの食材を生で食べると、さらに冷えを助長してしまうので、しっかり加熱して食べましょう。加熱することで、食材がもつ冷やす働きが緩和します。ラタトゥイユやトマトおでんなど、特に煮込んだ料理がおすすめです。

 

 

日常で野菜は、なかなか食べれないという方は、当店の青汁もおすすめです。
大麦若葉は体の抗酸化酵素の働きをUPし、
桑の葉は、DNJ(糖の吸収が気になる方におすすめの成分)

を含み、夏のすっきり体をサポートします。

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これらの方法で日常から、夏に対応できる体に整えることもぜひ取り入れてみて下さいね。

 

 

今回は、1年で一番冷えやすい、夏のお腹について、漢方・薬膳の視点からお伝えしました。

年々、夏の期間が長くなっている日本。
本草閣のある名古屋も、とても暑い夏が続いています。

 

季節の変化は、想像以上に体に負担がかかっています。
健康を維持するためには、季節の変動に人間が合わせていくことも大切です。

そのサポートのひとつに、漢方や薬膳の力をぜひとりれてみて下さいね。

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